2008年9月11日木曜日

原爆について話すということ

先日、広島で原爆を体験された、被爆者の梶本淑子(かじもとよしこ)さんがアイオワ大学にいらっしゃって、お話をしてくださいました。アメリカ中西部で原爆撲滅のための講演ツアー中、お忙しい中、一日だけアイオワシティーにも立ち寄ってくださいました。

4年生の(と5年生)の授業では50分、そして夜は市立図書館で1時間半ほど時間を割いて、ご自身の原爆体験について話してくださいました。5年生の授業では前もって原爆や被爆者についてディスカッションができたんですが、4年生の授業では時間をかけて原爆について話せませんでした。でも、どの学生も梶本さんのお話を熱心に聞いていて、梶本さんも喜んでくださいました。

アメリカで原爆について話すのはとても難しいです。講演の最初に、広島原爆資料館の理事長、Steven Leeperさんが「この講演は原爆が正しいか悪いか、右か左か、だれのせいか、などについて話し合うためのものではありません。原爆がどのぐらい恐ろしいかを伝えたいのです」とおっしゃっていましたが、私も教える時はそんな気持ちでした。

昨日の講演では涙している人もいたし、終わった後にはみんな立ち上がって拍手、そして質問もたくさん出ていました。そうかと思うと、講演の様子が今日の大学の新聞の一面に載っていましたが、そのコメントを読むとやはり原爆は戦争を終わらせるために必要だった、日本人は大きい顔をするな、といった意見も多くありました。本当に難しいトピックだと思います。
学生のみなさんには、自分なりに梶本さんの体験を消化してくれればと思います。

梶本さんは今回初めての海外旅行、そして人生で2回目の飛行機ということでしたが、疲れたご様子もなく、とっても明るくお話してくださいました。「今回の旅でアメリカ人が大好きになった。」この言葉にジーンときました。

こういうことが大切なんだな、と改めて感じました。

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